ゆるアーツジャーナル

ジャズ/アーツマネジメント/日々感じることを綴っています。

6月のまとめ

なんとアップしたつもりだった6月のまとめが、残っていたらしい、、。

 

6月は雨が多く気持ちがどんよりする時もありましたが、出会いの場がたくさんあったので多くの刺激を受けることができました。
休日は、「自然に囲まれながら練習する」という贅沢な日々を送っています☆彡

 

アーツマネジメント

イベントの運営に関わることが多く、「ボランティア」の人たちと仕事をすることが増えました。日本でも、二年後のオリンピックに向けてボランティアを募集していますが、「ブラック」や「タダ働き」など批判的な声があるようです。
NPOの運営で欠かせないのはもちろんボランティア助けですが、だからこそ「このコミュニティーのためにお手伝いしたい」「この団体のイベントに関わることが出来たら面白そう」と思ってもらえるような働きかけが重要になってきます。
スミソニアンの例だと、美術館や博物館には常にボランティアのツアーガイドさんが居ます。それも知識が豊富で、訪問者に楽しんでもらいたいという気持ちが伝わってきます。ボランティアの人にはどんなベネフィットがあるのか調べてみました。

  • カフェやミュージアムショップで20% 割引
  • メンバーシップ割引
  • IMAXやプラネタリウムの無料券
  • 博物館など専門知識の無料レクチャー
  • スミソニアンの図書館、資料への無料アクセス

全ては載せていませんが、こんな特典があるようです。博物館好きの人なら、自分の知識をシェアできてキュレーターの人と話す機会や専門的なレクチャーを受けられるのはとても魅力的なことでしょう。

私が関わるイベントでも、3時間/5時間などボランティアする時間は選べるし、必ず食事や何かしらの特典を用意しています。「ボランティア」=自分の意志で、それぞれが責任をもってやる活動だと思っています。なので、参加する度合いを決めるのもボランティア自身だし、責任持ってボランティアしてもらうためにも最低限の環境を用意するのは主宰側の仕事です。

オリンピックも、成功させるためにより多くの人が関われて面白いイベントになれば良いのにな、と感じます。

 

食べ物

ワシントンDCのお隣にあるのがメリーランド州。ブルークラブというカニが有名。アメリカで海鮮を食べることはあまりないのですが、初めて行ってみることにしました。

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大きなハンマーと共に運ばれてきたカニ。殻を叩きながら中身を食べます。
味付けは、スパイシーでとってもおいしかった。

DCでも港へ行けば新鮮なカニやオイスターが食べられるのでお勧めです。

 

学校は8月までお休みですが学ぶことも多く、時間を有効に楽しみたいと思います🌷

 

 

自然に寄り添いたい

日本も暑いと聞きましたが、アメリカバージニア州も日中はカンカン照りで
毎日温度計を見つめながら、涼しくならないかな~とつぶやく日々です。笑

アメリカで生活していて、驚いたことは
①多くの人が、クーラー+扇風機で部屋をキンキンに冷やして毛布にくるまって寝る
②学校やその他施設の温度が異様に低い
③氷が沢山入った巨大なアイスコーヒーを欠かさずに飲む

体の作りも違うので暑いと感じる温度が違うのでしょうが、「寝るときはクーラーはつけっぱなしにしない」「扇風機の風は体に当てない」という家で育った私は夏でも厚手のカーディガンと長ズボンで生活をしています。。

 

クーラーやプラスチック、排気ガスなどの自然への影響は周知の事実ですが、人間がコントロールできない災害も含め、大自然の猛威を目のあたりにするニュースが多いです。

私も買い物へ行くときは、エコバッグを使ったりマイボトルを持ち歩いたりしていますが、他にも何かできることはないかと考えています。
コレ↓は職場にある、ボトル専用の給水機。右上にある緑色の画面をみると、「ペットボトル〇〇本分の消費を抑えています」と表示されています。

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先月、カナダで行われたG7サミットでは日本とアメリカが「海洋プラスチック憲章」に署名しなかったという報道がありました。海洋プラスチックの汚染問題は、海に浮遊している人工物が分解されずに残っており、生物の命を奪っているという問題。このままでは、2050年には魚の数よりプラスチックの数のほうが多くなってしまうそう。

日本がこう決断したのは、「この方針が目指している方向性には賛成だが、あらゆるプラスチックの使用削減するのは、市民の生活や産業への影響を考慮しなくてはならないので検討したい」という考えからで、今回は署名をしなかったそう。

でも日本はプラスチック商品を使っている国の上位に入っているし、美味しい魚を食べている。その魚に危害を加えているのは私たちで、そのうち絶対に人間に影響を及ぼすはずです。

 

私も人間中心の暮らしの中でクーラーやプラスチックを使っていますが、水道や電気の使い方・生ごみのコンポストなど身の周りでできることを徹底したいなと思います★

 

アメリカの独立記念日 【2018年】

7月4日の昨日は、アメリカの独立記念日でした。

アメリカでは、野外ライブやピクニック、夜の花火などで派手にお祝いをします。
今年は、ワシントンDC内のとある建物の最上階で花火が見れる席に招待して頂いたので楽しみにしていました。しかし、向かう途中体調が悪くなってしまったので泣く泣く家へ引き返すことに。室内と外の温度差にやられてしまったようです。。

 

もし行っていれば、こんな風景が見れたようです。残念、、

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仕方がないので、家のテレビで生放送のライブを見ることにしました。
軍のバンドや有名ミュージシャンなどが次々に演奏をしていて、日本人の私としては大晦日に紅白をみている気分です笑

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毎年、家族や友人などと集まって盛大にお祝いをするこのイベントですが、今年は少し違う雰囲気のような気がしました。

その理由として挙げられるのが、不法移民親子の引き渡しについてです。4日のお昼ごろ、女性がニューヨークにある自由の女神の台座へよじ登って4時間にわたって居座っていた様子が中継されました。その女性は、トランプ政権によって引き離された親子が再会できるまで降りないと主張していたようです。

そのあと女性は不法侵入により逮捕されてしまったようですが、この問題についてはフェイスブックやツイッターなどで多くの人の間で話題になっています。

 

せっかくのお祝いの日なのに、事件や問題が起こるのは悲しいことだなと思いました。でも、DCにあるナショナルモールの花火は想像していたよりもキレイで、食事と共に楽しむことができました。

 

 

チョコレートの箱の中には。。

フォレストガンプ(邦題:一期一会)という映画が大好きです。(トムハンクスが好き)先日、見たのが5回目でした。好きなシーンはたくさんあるのですが、なかでも主人公がベンチに座って名言を言うところが特に良い。

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「ママがよく言ってたけど、人生はチョコレートの箱のようなものだよ。開けて食べてみるまで何が入っているかわからない。」

個人的には、お中元でもらったりするアソートチョコレートが頭の中に浮かんできます。たしかに、どんな形、味、大きさが入っているかは開けてみないとわからない。一つずつ食べてみて、「あぁ、おいしい。」とか「これは、あんまり。」とか言いながら。

人生もそんなようなもので、楽しいこと・辛いことをひとつずつ味わいながら色々なことを感じて進んでゆくんですよね。数えきれない出会いや出来事がすべてシンクロして、いまの私の状況をつくりだしているんだな、と感じます。

 

最近、続けていることはスミソニアン博物館が所蔵しているジャズミュージシャンのインタビューを聞くこと。レジェンドと呼ばれるミュージシャンたちの生の言葉を記録したもので、録音を聞くこともできるしスクリプトをみることもできます。

americanhistory.si.edu

ジャズに関わるということは、技術的な演奏を極めるということもできますが、ジャズの資料の宝箱のような場所で働けるということはとても貴重だと思います。

(私は、良いチョコを引き当てたな~と思っています。)

 

このブログをたまたま見て、スミソニアンのウェブサイトには素敵なツールが沢山あるということを知っているひとが増えたら嬉しいです。そして、こういう情報をもっと日本の人へ伝えたいです。

 

英語の勉強にも、ジャズの歴史の勉強にもなることまちがいなしです★(いつか日本語で情報提供をできるようになりたいです。。)

 

【スミソニアン特集③】どんな展示物が見られるの?

スミソニアン特集①アーツマネジメントの世界で働くプロたち

スミソニアン特集②どんな仕事をしてるの?

スミソニアン特集③どんな展示物が見れるの?

スミソニアン特集④博物館の楽器倉庫は宝の山?!

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アメリカ歴史博物館では、名前の通りアメリカの歴史に関する展示をしています。今回は私が館内を歩いていて、とくに印象に残ったものを紹介したいと思います。(写真はスミソニアンのホームページのものです。オンラインコレクションも充実しているので詳しくはこちらへ→http://americanhistory.si.edu/



①The Star-Spangled Banner: The Flag That Inspired the National Anthem 
(星条旗:アメリカの国歌が生まれるきっかけとなった旗)

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一週間に約3万人もの人が訪れる場所で、この繊細な旗を光や刺激から守るために撮影は一切禁止にしているそう。なぜそんなに繊細なのかというと、この旗は205年も前にMary Pickergillさんによって縫われたものだからです。1814年9月14日、英米戦争での勝利を示すために、メリーランド州フォートマクヘンリーという星型要塞で兵隊がこの大きな旗を掲げたといわれています。

②Ella Fitzgerald at 100
(エラ フィッツジェラルド100年記念)

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期間限定の展示ではありますが、生誕100年特設エキシビジョンをやっています。アメリカを代表する有名なジャズボーカリストの一人で、ジャズ界で活躍してきた彼女。展示では、彼女が実際に着ていたドレスや所持していたパスポートやクレジットカード、レコード会社との契約書などを見ることができます。ジャズ好きとしては実物を見て感動しっぱなしです。

 

③Righting a Wrong: Japanese Americans and World War II
(日経アメリカ人と第二次世界大戦)

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この特別展示では、第二次世界大戦時にアメリカで強制収容されていた日系人の様子を伝えています。当時、12万もの日系人が施設に収容されていたといいます。戦争の様子は国によって見え方も違いどうしても片側の目線から語られがちです。しかし、アメリカ歴史博物館にこのような展示がされるのはタイトルにもあるように「Righting a Wrong」(過ちを正す)過去の過ちを知り、今後について考えるきっかけになるのではないかと思います。

 

④T is for Television
(テレビジョンの歴史)

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1960年代に広がり始めたテレビ業界。ニュースを伝える以外にも、ディズニーやセサミストリートなど様々な番組が放送されてきました。そのなかでも子供のための番組は教育とエンターテイメント性どちらも兼ねそろえてなくてないけないといわれていました。展示では実際に使われていた小道具や、歴史などを見ることができます。

 

他にも紹介したい展示は山のようにありますが、百聞は一見に如かずということでワシントンDCへ行く機会があればぜひ足を運んでみてください!
インターネット上の情報もとても便利で簡単にアクセスができますが、実際に自分の目で見て感じること、学ぶことはたくさんあります★

ハマっている食べ物

アメリカに住んでいるとピザやパスタ、ハンバーガーを食べる人が多いですが、私は基本的に家で自炊するようにしています。


いつも一人分なので、豪華なものは作りませんが白米は毎日のように食べているし、アジア系の料理がほとんどです。

たまーに行くお店といえば、Chipotleというメキシカンのお店です。
お店のカウンター越しに盛り付けを選んでいくシステム。私のお気に入りは、器の中にご飯・ブラックビーンズ・アボカド・レタス・チーズ・トマト・コーン・チキンを入れてもらうボールスタイルです。

こんな感じ↓

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量もお好みにしてくれるので、いつもたっぷりに入れてもらっています。

 

さて、ここで本題に入りますが最近ハマっている食べ物というのが、このメキシカンボールの韓国バージョンです。

仕事の仲間とたまたま入ったお店で、カウンター越しにご飯やらキムチやらトッピングを選べるのです。

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コリアンバーベキューなども行ったことはありますが、それよりも気軽に行けて美味しいのでお気に入りです。

 

職場から歩いて行けるので、通ってしまうかもしれません。。。




【スミソニアン特集②】どんな仕事をしているの?

スミソニアン特集①アーツマネジメントの世界で働くプロたち

スミソニアン特集②どんな仕事をしてるの?

スミソニアン特集③どんな展示物が見られるの?

スミソニアン特集④博物館の楽器倉庫は宝の山?!

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一つ前の記事で「アーツマネジメントの世界で働いている人」について書きましたが、今回は一つの例としてワシントンDCのスミソニアン博物館での仕事内容について書いてみたいと思います。

 (博物館には沢山の役割を持った人がいて一回では説明しきれないため、私の働くオフィスに絞ることにしました。なお、細かい企画の情報などについては載せられないため、博物館にはこういう人たちが居るんだな~くらいで見てもらえると嬉しいです。)

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こちらは、私が働いているアメリカ歴史博物館。
入場は無料で、平日でも沢山の観覧者が訪れます。アメリカの歴史や文化をより分かりやすく理解してもらうために、展示はもちろん最新技術を使った映像や体験スペースもあります。(展示品についても記事を書く予定です。お楽しみに)


私の働くオフィスはなにするところ?

私は、Audience Engagement(オーディエンスエンゲージメント)というオフィスで働いています。おおまかに言うと、①来場者/寄付者/全米のジャズ教育機関の分析情報発信イベントの企画・実施を行っています。

①来場者/寄付者/全米のジャズ教育機関の分析

なぜこの博物館が無料なのかというと、アメリカ政府やその他個人からの寄付・ミュージアムショップ・出版物からお金を得ているからです。この寄付というのが一番の助けになっていて、私たちの仕事は寄付元の管理などを行っているのです。その人たちへニュースレターを送ったり、年間チケットの更新のお知らせをしたりなど、今後も寄付をしてもらえるようにコミュニケーションを取ります。

②情報発信

今の時代、一番有効なのはインターネットです。アメリカ歴史博物館は、ホームページやツイッター、メールマガジンなどでアメリカ在住の人も観光客にも来てもらえるように発信しています。

(インスタグラムとツイッターのリンク↓)英語ですがぜひ覗いてみてください。

③イベントの企画・実施

常時展示しているものもありますが、(アメリカの国旗や大統領、歴史のことなど)ひとつのアピールとなるのはイベントやスペシャルエキシビションです。企画の際には、キュレーターやリサーチャーと共に会議を重ねて準備を行います。
アメリカ歴史博物館では、ジャズという音楽を歴史だけでなく形として残そうという取り組みをしています。その一環として、Jazz Appreciation Monthのためのイベントを企画・実施するのがAudience Engagementの役割なのです。(詳しくは、別記事にて書いています。↓)

jazzandarts.hatenablog.com

一番最近のイベントは、Leonard Bernsteinの誕生100年をお祝いするコンサートでした。↓

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お客さんにはイベントを通して、「こんな曲が演奏されていたんだ」「ジャズはこういう人が演奏していたんだ」などどんな事でも良いので知って帰ってもらいたいと思っています。過去には、博物館所蔵のジョンコルトレーン(ジャズ界の巨匠、テナーサックス奏者)の楽器を実際に使用しての演奏会などもありました。

ジャズを演奏することも好きだけど、本場のアメリカでジャズという音楽のフォームを残すための活動も素晴らしいと思っています♪

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「急遽、トラで演奏するからコンサート行くね」とメールをしてきた友人。冬から同じバンドで演奏しているスティールパン奏者です。スミソニアンで参加する初めての大きなイベントだったので、仲間がいて安心しました。

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最後にオマケ。
帰り道に見える、トランプ大統領のインターナショナルホテル。かつて、中央郵便局として使われていましたが2016年から豪華なホテルになりました。重厚感のある建物です。

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