ゆるアーツジャーナル

アメリカ生活5年目。ジャズ/アーツマネジメント/日常のことを綴っています。

どこでも仕事ができるということ

Nikil Saval著書「Cubed: The Secret of the Work Place」という本を読んだ。アメリカの職場が1980年代から現代までどのように変化してきたのかを描いた本。
普通の人だったら気にも止めない、職場の歴史について書くなんて視点が面白いなと思って選んだ本だった。

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本のタイトルにある「Cubed」というのは、オフィスにある一人ひとりが仕事をする、仕切られたせまい空間のこと。私は、そのようなオフィスで仕事をしたことが経験がないのでよく分からないけど、自分がオフィスワークをすることになったら息が詰まってしまうかもしれない。

そもそも、なぜこのようなオフィス形態が生まれたのかというと1890年頃は電話もパソコンも無い時代。全ての作業を紙で行っていて、会議があれば直接顔を合わせるというのが当たり前。ボスのすぐ横には事務を担当する社員が並んで仕事をしていた。時代が進むにつれて、タイプライターから電話やパソコンへと便利な道具も増えた。ビジネスも拡大したため、より多くの社員を必要とし、エレベーターができて建物自体も高くなっていったのです。

より多くの社員を効率よく部屋に詰め込むため、そして各自のプライバシーも確保するために「Cubicle」というスペースが生まれました。

現代でもそのようなスペースで仕事をしている会社はありますが、家やカフェ・公共のワーキングスペースにて仕事を行っている人も増えていますよね。そして、国がちがってもメールやスカイプなどで仕事を一緒にすることができます。アメリカに住んでいる私がいま実際にしている仕事は、取引先が日本とイギリスです。インターネットの普及で新しい種類の仕事も日々増えています。

このように仕事の幅が増えて、いろんなクリエイティブなものが生まれていくのはとてもワクワクします。しかし、演奏家として・アーツマネジメントを勉強している学生として思うのは、人間が直接コミュニケーションをとれる場や芸術の本当の価値を生で感じてもらえる場というのを積極的に作ることが求められているのではないかと感じます。

今の時代ライブを生配信したり、YouTubeで公開することはいくらでも出来ますが、オーディエンスが芸術の豊かさを肌で感じることが出来るイベント、そしてその真価を理解してもらえるようなコミュニティーを作れたら良いなと思っています。