ゆるアーツジャーナル

アメリカ生活5年目。ジャズ/アーツマネジメント/日常のことを綴っています。

バディボールデンの家をめぐって ~歴史的建造物の保存∼

数日前にジャズの評論家/歴史家であるTed Gioiaのツイッターで、バディーボールデンがかつて音楽家として住んでいた家についての記事を見つけた。

 

 

ニューオリンズはジャズの発祥の地としての観光事業に毎年約1千万円を投じているようだが、市議会委員のJay H. Banksはバディーボールデンの家の保存は考えていないという。

 

ニューオリンズのテレビ局はこれに対して、家の周辺の人の意見を映した動画を出しています。

www.wwltv.com

 

 バディーボールデンは、「ジャズと呼ばれる音楽を作った人物」だと言われてはいるものの、実際に彼の演奏していたレコーディングは発見されていません。しかし、彼の演奏を聞いて育ち、ジャズを演奏するようになったミュージシャンからの貴重な証言や、現存する最古のジャズバンドの写真の中に彼が写っているということから、彼が演奏していた音楽がジャズの起源と言われています。

バディボールデンのコルネットの音はかなり大きかったため、この家の入り口にある階段に腰かけて練習をしていたそう。彼の周りには、小さな子供たちが集まり「キングボールデン!」と言いながら演奏を楽しんでいました。

 

そんなバディボールデンの家は、向かいにあるバプテスト教会が2008年に買い取っていますが、保存のための補修などは行われず、現在かなり劣化が進んでいます。

 

Ted Gioiaがツイートしたことにより、Jay H. Banksが8月24日にプレスリリースを発表しました。ニューオリンズでは過去に取り壊しをした歴史的建造物もあることから、今後はそのような事が起きないようにする方針で、バディボールデンの家をジャズの歴史の一部であることも理解してくれている様子。

 

https://pbs.twimg.com/media/DlZmojvU8AAw2jb.jpg

https://pbs.twimg.com/media/DlZmojvU8AAw2jb.jp

 

 

そしてTed Gioiaのツイートによって、それに反応を示したWynton Malsalisが市議会委員と直接電話で話をしたようです。

 

 

 

 

このようなやりとりがツイッター上で行われるのは、現代らしい動きだなと思いました。

 

まだ、ジャズ歴史にまつわる証言や現物が残っている現在。これらを残して後世に伝えていくのも今の時代のジャズに関わる人たちの役目だなと思います。