ゆるアーツジャーナル

アメリカ生活5年目。ジャズ/アーツマネジメント/日常のことを綴っています。

アニマルシェルターで動物を保護する時のステップ

アメリカのシェルターで動物を保護する時にステップについてお話します。

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(暖炉の前にベッドで寝るマックス)

 

①人生を共にしたいと思える、動物を見つけよう

中には数十年生きる動物もいます。その動物の寿命がくるまでの間、安全で幸せな生活をさせてあげられる自信がある場合だけ、動物の保護をしましょう。

 

シェルターにいる動物は、事前にインターネットで見れる場合と実際にシェルターへ行かないと見れない場合があります。最近では、Facebookページなどで細かく体重・身長・種類などを公開しているシェルターも多いです。

 

 

②その動物に会いに行こう

インターネットで見つからない場合は、譲渡会やシェルターへ行くとスタッフ同伴で触れ合ったり散歩することが可能です。

将来の飼い主さんとの相性をみるためにも、数回遊んでみるのがお勧めです。また、他に動物を飼っている場合にも、同じ家で過ごせるのか確認するために面会をしましょう。

 

③保護の手続き

保護するという決意が固まれば、手続きを開始します。

書類への主な記入事項

  • 名前
  • 連絡先
  • 家の家族構成
  • アパート/一軒家
  • フェンス付きの庭の有無
  • 年収
  • 仕事、家にいる時間
  • 緊急時に預けることができる家族または知人の連絡先
  • 今飼っている動物/飼っていた動物
  • アレルギーの有無

 

この他にも、シェルターによっては家への訪問やバックグラウンドチェックがある場合もあります。

 

即日引き取り出来る子もいれば、予防接種や健康診断、マイクロチップ搭載をするために動物病院へ連れて行ってからの引き渡しになる子もいます。

私が保護したマックスはシェルターに来たばかりだったため、動物病院にて健康診断・去勢の手術をしてもらってから家に来ました。

 

保護するのは比較的簡単です。しかし、ペットを飼おうかと悩んでいる方には「動物の大切な命を預かる」ということを忘れずに運命の動物を引き取ってもらいたいと思います★

犬の里親になりました。

2019年1月25日、保護犬だったラブラドールレトリバーミックスの里親になりました。名前はマックス。生まれてからまだ10ヵ月で、好奇心旺盛のやんちゃな男の子。DNDテストをしていないので、正確な犬種は分かりませんがレトリバーとアメリカンブルテリアの可能性が高いと思っています。

 

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(検査や手術を行った次の日なので、安静にしてなくてはいけないのに、家の庭で元気良く走ってしまった時の写真)

 

この子にする!と決めたとき、一緒にシェルターへ行ってくれた人達からは驚かれました。なぜなら。。

 

探していた犬のイメージ

  • 毛がふわっふわ
  • 初めての犬なので、散歩しやすそうな小~中型
  • ある程度躾がされている成犬

実際に我が家へ来た犬

  • 毛は短めで、ポメラニアンのようなふわふわではない
  • 予定よりも大きく、ごはんもしっかり食べている今は26キロ
  • 10か月でまだまだ子犬な部分も

 

思い描いていた犬とは真逆のタイプの犬だったからです(笑)

でも人懐こい性格と元気なところが気に入り、一瞬で決まってしまいました。

アメリカでのペットの里親プロセスは、また別の記事でご紹介します!

 

 

 

動物の保護団体

猫や犬、ウサギ、インコ、ハムスター、、どんな動物も大切な命。人間に幸せを与えてくれる動物たちですが、ペットとしての彼らは自分の意志で飼い主や住む場所を選べません。優しい飼い主さんのもとへ引き取られたペットは幸せな生活を送れますが、捨てられてしまったり、ペットショップで売れ残ってしまうと殺されてしまう可能性が多いのです。

 

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小さい頃の私は犬や猫と触れ合う機会がほとんどありませんでした。唯一家で可愛がっていたのが、うさぎのルルです。小学6年生の夏に家に来て、そのあと12年間も楽しい時間と癒しを与えてくれました。

 

ルルは、近所のペットショップから生後数か月の時に我が家へ来ました。ルルと出会うことが出来たのもペットショップのおかげで、ブリーダーさんやお店から購入したペットと長年幸せに暮らしている飼い主さんも沢山います。なので、ペットショップが一概に悪いとは言いませんが、今回は大量繁殖・遺棄・引き取り依頼などの理由から動物を保護するアメリカのアニマルシェルターの紹介をしたいと思います。

 

 

 アニマルシェルターの誕生

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いまアニマルシェルターとして活動している団体は、もともと狂犬病が流行っていた時代に犬を収容していた場所でした。そこでは、感染がそれ以上広がらないようにガス殺や餓死をさせていたのです。

 

しかし1950年頃には、狂犬病のワクチンが義務付けられて動物の福祉や公共衛生を管理するようになり、その後アニマルシェルターとして少しでも動物の命を無駄にしないように働きかける運動が始まりました。

 

シェルターの種類

①行政の運営するシェルター

アメリカ各州の郡ごとにシェルターを運営しており、場合によっては3つの郡が合同でやっているところもあります。

ちなみに、私が一番よくボランティアしていたシェルターは「Tri County Animal Shelter」といい、Calvert郡・Charles郡・St. Mary's郡が共同で運営しています。 (「Tri」はギリシャ語由来で3つという意味)


行政シェルターは、「Kill Shelter」とも呼ばれており、ある一定の期間譲渡先が決まらなければ、殺処分の対象となってしまうことがほとんどです。

 

②民間の運営するシェルター

民間のシェルターは非営利の団体として活動していることが多いです。規模や活動の内容もそのシェルターによってさまざまですが、代表的なのは「Humane Society」や「Society for the Prevention of Cruelty to Animals」です。

 

このような団体や、特定の犬種だけをまとめて保護するレスキュー団体は、譲渡するときの条件が行政のシェルターよりも厳しいです。

・過去のペット歴
・ペットを飼える収入があるのか
・家の環境が整っているか確認するための訪問

など、団体によって条件が違います。

 

また、民間シェルターは「No Kill Shelter」として活動していることが多く、受け入れた動物の殺処分は余程のことがなければしません。その代わり、受け入れをする場合は健康かつ元飼い犬/猫だった、特定のシェルターからの転送のみ、など制限をしています。

 

シェルターでのボランティア

行政シェルターも民間シェルターも、ボランティアなしで運営をすることは難しいです。

ボランティアの種類は多く、動物の世話・動物の管理・受付・会計・獣医・運搬など、それぞれの人が自分の得意なことで団体のために貢献しています。

私も大学生の頃に、3か所のシェルターでボランティア登録を行い、時間のある時に犬を散歩させる・訪問者の案内などをやっていました。当時、寮に住んでいて動物が飼えなかった私はシェルターで動物に会うのが楽しみだったので、よく友人と訪れたものです。

 

次回は、私がシェルターから犬を保護したお話を書きたいと思っています。

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新しい年

2019年になって、初のブログです。

今までは「新しい年」というと新しいことに挑戦したり、身を引き締めたりするのに丁度良い区切りだと思っていましたが、今年は気合を入れすぎず冷静に自分のペースで前に進んで行けたら良いなと思っています。

 

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昨日は、さっそく春に書き上げる予定の卒業論文の進捗状況を発表するクラスでした。今後もジャズとアーツマネジメントについて書いていきたいと思います。

 

 

ブログもスロースタートとなってしまいましたが、本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

 米澤晴香

 

Duke Ellingtonが生まれた街のジャズクラブ

Duke Ellingtonの生まれた場所

ジャズ界では、誰もが知っているであろうDuke Ellington。
1899年、ワシントンDCにて生まれました。エリントンが生まれた場所や育った建物などは現在一般公開されていませんが、街にはCultural Tourism DCによるトレイルや看板などが設置されており、当時のDCのジャズシーンなどを知ることができます。

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Washington Post, February 4, 2012

①Duke Ellingtonが生まれた場所
②Duke Ellington School of the Arts
⑨や⑮周辺はジャズが聞けるバーなどが集まる場所

エリントンの伝記には、1920年頃のDCはハーレムよりもジャズクラブがあり、ジャズが盛んだったと言われています。


閉店してしまった歴史あるジャズクラブ"Bohemian Caverns"

ジャズクラブが集まるU Street には、Bohemian Cavernsというジャズクラブがありました。実際の建物はまだ残っていますが、2016年3月に運営資金の問題で閉店せざるを得ませんでした。オンラインで物件が出ています。

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Cultural Heritageを守るための活動

今学期の授業で非営利団体のケーススタディーを書いていた時に、見つけたのがこの記事。

dcist.com

Duke Ellington School of the Artsでジャズディレクターを務める、Davey Yarboroughが「Bohemian Caverns」を復活させたい、という目標を表明したのです。詳しいことは記事に書いてありますが、National Trust for Historic Preservation(歴史的建築物の保護を目的とする団体)との繋がりもあるそうです。

 


偶然が重なり、Yarboroughさんと一緒に仕事をしているという友達が私のためにミーティングの機会を設けてくれることになりました。

私自身とても興味のある、ワシントンDCのジャズシーン。非営利団体のマネジメントの勉強や、この機会を活かして積極的にDCジャズの伝承に関わっていきたいと思っています。

 

Duke Ellingtonのことを学ぶのに役に立った本

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Jazzと正義

アーツ界にアンテナを張り巡らす

人々の生活や人が住む建物にも歴史があります。

人間が生きているなかで生まれた芸術も時の経過と共に発展し、ある程度のジャンル分けがされていく。今の時代を生きる私たちは、その歴史の重なりの中に織り込まれていきます。

 

アーツマネジャーやリーダーとしての役割は、過去のアートフォームを来世に残しながらも何か新しいことは出来ないかと常にアンテナを張り巡らして、新たなアートフォームを生み出していける環境を作ることだと思っています。もちろんアーツマネジャー自身も一人のアーティストであり、クリエイティブな思考が必要になってきます。

 

Jazzと正義をつなぐイベント

私が大学院に居る間に一番出来る事といえば、より多くのケーススタディーをしてクリエイティブな思考の可能性を広げることだと思っています。現代の芸術の世界のリーダーたちと会う機会があり、彼らの取り組みを肌で感じて「こんなことも出来るのか~」とイベントやプログラミングのネタを日々盗み取っています。

 

先日、実行委員として参加したのが「Jazz 4 Justice」というイベント。

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私のお世話になっているサックスの先生がリーダーを務めており、2001年の創設からパートナーシップも増えて年々成長している非営利団体です。

Jazzの力を正義のために使おうというテーマのもと、大学の音楽学部と地域の法律のためのコミュニティを繋ぎ、法的援助とジャズを勉強する学生のための資金を提供しています。

この活動によって、学生が大学に通ってジャズを学んだり、法的な手続きをしないといけないけど費用が足りていない人が、援助を受けることができています。
一日のコンサートのチケットの売り上げで、250万円近くのドネーションを集めています。

 

ジャズと法律、もともと直接的な関わりはありませんでしたが、地域の法律団体に努める人たちがジャズが好きだったという理由で、このプロジェクトは始まりました。

このブログでは、一見無縁に見えるジャンル同士のコラボレーションを見つけ次第レポートしていきたいなと思っています。

 

芸術界の未来

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Gaylene Carpenter著書の「Arts and Cultural Programming」という本を読み始めました。最後の方には芸術の世界の未来について書いてあるので詳しくは次のブログで書く予定です。

 

 

 

 

 

【文化に対する価値観①】シェイクスピアライブラリー

今学期は、なるべく色んな芸術に触れようと音楽以外のイベントも積極的に参加しています。

 

演劇「The Lion in Winter」

中でも良かったのは、Folger Shakespeare Libraryというところ。時期によってマクベスやジョン王、恋の骨折り損などを上映していますが、先日招待してもらったのはシカゴ出身の脚本家James Goldmanが書いた「冬のライオン」の台本リハーサル。

 

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アメリカに来た頃の英語力ではきっと楽しむことはできなかったであろう、リハーサル。この後は演者としゃべる機会もあり、畑違いのプロたちとの交流はとても充実していました。高いクオリティーのパフォーマンスを提供しながらも、沢山のお客さんにどうやってアピールをする必要があるのかについて話をしました。

 

文化に対する人々の価値観

前に読んだLawrence Levineによって書かれた本「Highbrow Lowbrow」では、大衆に向けた文化と知識人と呼ばれる人に向けた文化について書かれていました。

かつてシェイクスピアの作品が上映されていた19世紀頃には、"High culture"とされる芸術(オペラ・オーケストラ・印象派の絵画など)が市民層にも受け入れられていました。しかし、20世紀に入るころには「芸術」というものがだんだんと教養を必要とする芸術ポップアート分けられるようになったのです。

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先日ケネディーセンターで観たオペラもそうだったけど、チケットは数万円ということもあって周りを見渡す限りおじいちゃんおばあちゃんの観客しかいません。オペラは特に上映すること自体お金がかかるし、だからといってケネディーセンターでチープな作品を提供するわけにもいかない。経営側は、時代の逆境と常に闘わなくてはなりません。

 

シェイクスピアの作品無料公開

Folger Digital Texts

図書館や博物館では、歴史的な物のデジタル化が進んでいます。ジョンズホプキンスなどでは、デジタルキュレーションに特化したプログラムがあるくらいです。(かなり評判が良いので気になっています)

シェイクスピアのテキストもデジタル化されていて、誰でもオンラインでみることができるので良い動きだなと思いました。