ゆるアーツジャーナル

ジャズ/アーツマネジメント/日々感じることを綴っています。

【文化に対する価値観①】シェイクスピアライブラリー

今学期は、なるべく色んな芸術に触れようと音楽以外のイベントも積極的に参加しています。

 

演劇「The Lion in Winter」

中でも良かったのは、Folger Shakespeare Libraryというところ。時期によってマクベスやジョン王、恋の骨折り損などを上映していますが、先日招待してもらったのはシカゴ出身の脚本家James Goldmanが書いた「冬のライオン」の台本リハーサル。

 

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アメリカに来た頃の英語力ではきっと楽しむことはできなかったであろう、リハーサル。この後は演者としゃべる機会もあり、畑違いのプロたちとの交流はとても充実していました。高いクオリティーのパフォーマンスを提供しながらも、沢山のお客さんにどうやってアピールをする必要があるのかについて話をしました。

 

文化に対する人々の価値観

前に読んだLawrence Levineによって書かれた本「Highbrow Lowbrow」では、大衆に向けた文化と知識人と呼ばれる人に向けた文化について書かれていました。

かつてシェイクスピアの作品が上映されていた19世紀頃には、"High culture"とされる芸術(オペラ・オーケストラ・印象派の絵画など)が市民層にも受け入れられていました。しかし、20世紀に入るころには「芸術」というものがだんだんと教養を必要とする芸術ポップアート分けられるようになったのです。

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先日ケネディーセンターで観たオペラもそうだったけど、チケットは数万円ということもあって周りを見渡す限りおじいちゃんおばあちゃんの観客しかいません。オペラは特に上映すること自体お金がかかるし、だからといってケネディーセンターでチープな作品を提供するわけにもいかない。経営側は、時代の逆境と常に闘わなくてはなりません。

 

シェイクスピアの作品無料公開

Folger Digital Texts

図書館や博物館では、歴史的な物のデジタル化が進んでいます。ジョンズホプキンスなどでは、デジタルキュレーションに特化したプログラムがあるくらいです。(かなり評判が良いので気になっています)

シェイクスピアのテキストもデジタル化されていて、誰でもオンラインでみることができるので良い動きだなと思いました。