ゆるアーツジャーナル

ジャズ/アーツマネジメント/日々感じることを綴っています。

アーツマネジメント学科の学生

『今年の秋に入学した同級生』

私はアメリカの大学院でアーツマネジメント科に在籍しているわけですが、この秋に入学したのはアメリカ人が13人、中国人が10人、日本人が私一人という感じです。韓国に姉妹校があるため、韓国人が多いのかなとは思っていましたが、中国人留学生の多さにはびっくりしました。私は今のところアメリカ人としての扱いも受けないし、中国人の輪にも入っていない中途半端な立場に居るような感じです。ですが、授業では日本人としての意見をシェアできるのがとても楽しいです。

学生の平均年齢はだいたい30歳くらいかな、と思います。ほとんどの学生が大学卒業後に数年それぞれの専門分野で働き、大学院に戻って来たという感じです。中には、アーツマネジャーとして何年も働いているけど独立して自分の団体を作るために勉強している人などもいます。

『アーツマネジャーを志す人のバックグラウンド』

それぞれのバックグラウンドはさまざまですが、大きく分けると2つに分けられます。

①アーティストとして活動をしている/音楽や美術の学校の先生をやっているけど、アーツマネジメントの世界でも働いてみたい、そして自分自信のマネジメントにも役立てたい人
②アートではない分野(ジャーナリズム・医療系など)で働いているが、自分の技術や知識をアートの分野で活かしたい人

中国人の友達は、中国の伝統楽器や伝統アートを専門として活動してきたけど、国内での伝統への興味が薄れつつあるため、どうしたら後世に残していけるのか勉強しにきた、という子がいます。アーツマネジメントの仕事も一つではなく、友達のように伝統文化を残す活動・マイノリティーのコミュニティーを活性化/より良いものにするための活動など、可能性が沢山あるのだと気付かされました。

『自分は何ができるのか?』

自分自身の分野は音楽、とくに【ジャズ】ですが、日本の高校での部活動を通して知ることのできた日本のジャズ教育の現状、本場アメリカのジャズ教育を大学4年間で受けた経験を活かして伝えられる事、アーツマネジメント学科の生徒として学べるアメリカのマネジメント側の仕事の現状を知って、日本に居るだけでは分からないことを吸収できているのが私の大きな強みだと思います。これらの知識と経験を活かして、今までにはなかった取り組みをしていきたいと思っています。

今度、記事にしたいなと思っていますがアメリカにあるスミソニアン博物館にはジャズの歴史を残すための資料館が備わっています。そこでも面白い取り組みをしていて、そこからも伝統芸術の保護のためのノウハウを学んでいきたいと思っています。

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同じクラスにビジュアルアーツ・シアター・パフォーミングアーツと、さまざまな分野のクラスメイトがいることで、自分の知らない現場を知ることができ、コラボなどの幅が広がりそうだなと、思っています。

みんながそれぞれ、ユニークなバックグラウンドを持っているのが芸術という分野の面白いところです。